Tuesday, October 22, 2019 10:45 AM

皇位継承検討、先送り浮上 有識者会議、来春以降も

 安定的な皇位継承策を協議するため、政府が年内に設置する方向で検討している有識者会議を巡り、来春以降への先送り論が浮上していることが分かった。関係者が21日、明らかにした。野党の一部は女性・女系天皇を容認する方針を打ち出しており、政府は国民統合の象徴である天皇を巡る議論が紛糾しかねないと警戒しているとみられる。

 具体的には、来年4月19日に秋篠宮さまが皇嗣となったことを国内外に宣言する儀式「立皇嗣の礼」が終わってからの議論を想定。有識者会議については、有識者が主体となって議論する形式ではなく、政府側が必要に応じて有識者からヒアリングする形も模索している。ただ政府内には、立皇嗣の礼の後まで先送りすれば国会や世論の批判を招きかねないとの見方も根強く、今後、調整を進める方針だ。

 皇位継承策を巡っては、上皇さまの天皇退位を実現させた特例法に関する国会の付帯決議が「(今年4月30日の)法施行後の速やかな検討」を政府に要求した。(共同)