Thursday, October 31, 2019 10:28 AM

FRB、3回連続利下げ 0.25%、緩和休止を示唆

 米国の中央銀行に当たる連邦準備制度理事会(FRB)は30日の連邦公開市場委員会(FOMC)で、政策金利の引き下げを決めた。7月と9月に続く3回連続で、下げ幅は同じ0.25%とした。米中貿易摩擦の長期化で製造業の活動低迷を警戒し、金融緩和で景気悪化を未然に防ぐ。

 FRBは声明で、前回までの「景気拡大を維持するために適切に行動する」との表現を削除し「適切な金利水準を見極める」とした。パウエル議長は会合終了後の記者会見で、政策金利は「良い水準にある」と述べ、利下げの一時休止を示唆した。次回12月の会合では政策金利の据え置きを検討する見通しだ。

 パウエル氏は、今回の利下げは米中対立など「進行中の下振れリスクへの保険」と説明した。その一方、米中両政府が貿易協議の部分合意署名を目指すなどリスクは弱まる方向にあるとして「今の金融政策が適切だ」と強調した。現時点で「利上げは考えていない」とも付け加えた。(共同)