Friday, November 01, 2019 10:45 AM

五輪マラソンは札幌開催 小池氏「合意なき決定」

 東京都、国際オリンピック委員会(IOC)、東京五輪・パラリンピック組織委員会、政府の4者協議が1日、都内で開かれ、五輪のマラソン、競歩は暑さを避けるために札幌市で開催することで決着した。唯一、反発していた東京都の小池百合子知事は「同意はできないが、IOCの決定を妨げることはしない。合意なき決定だ」と述べた。開幕まで9カ月を切った段階での異例の変更により、五輪のマラソンが史上初めて開催都市以外で実施される。

 4者協議の冒頭でコーツIOC調整委員長が①会場変更の権限はIOCにある②都は札幌移転で生じる費用を負担しない③都が既に行ったマラソンと競歩の準備で、別の目的に活用できないものは費用を都に負担させない④他の競技は移転しないーで一致したと報告し、続いて小池氏が移転を事実上認めた。協議は報道陣に公開され、組織委の森喜朗会長、橋本聖子五輪相も出席した。

 森氏は記者会見で、新コースの承認を12月のIOC理事会で得られるよう準備する意向を示した。組織委はマラソンについて、札幌市中心部の大通公園発着の北海道マラソンをベースに検討を進める。移転に伴う追加経費負担は今後協議する。(共同)