Tuesday, November 05, 2019 9:14 AM

インド、RCEP撤退示唆 日本、16カ国枠組み変えず

 年内妥結が見送られた東アジア地域包括的経済連携(RCEP)交渉で4日、インド当局者がRCEP撤退の可能性を示唆し、他の参加国をけん制した。日本政府は5日、「(全参加国の)16カ国で2020年の署名を目指す考えを共有している」(梶山弘志経済産業相)として、インドを含めた枠組みで交渉を進める方針を強調した。

 5日の閣議後会見で、梶山氏は「インドの離脱・撤退は事実確認できていない」とも述べ、来年中の署名を視野に交渉を主導する日本の立場を改めて表明。茂木敏充外相も課題解決に向けて「全ての交渉参加国がともに作業する」と訴えた。

 RCEP参加国は4日、タイの首都バンコクの郊外で開かれた首脳会合で、インドを巡る課題が未解決だとして、目標としていた年内妥結を断念した。インドメディアによると、モディ首相は会合で「現時点では内容に懸念が残っており、参加は不可能だ」と各国に伝えた。(共同)