Wednesday, November 06, 2019 10:00 AM

ソフトバンク、営業赤字 ウィーで5000億円損失

 ソフトバンクグループが6日発表した2019年9月中間連結決算は、本業のもうけを示す営業損益が155億円の赤字(前年同期は1兆4207億円の黒字)に転落した。同期の営業赤字は04年以来、15年ぶり。出資する共有オフィス「ウィーワーク」運営のウィーカンパニーが企業価値を大きく落とし、ファンド事業で約5700億円の損失を計上した。海外の先端企業に巨額を投じる戦略に陰りが見え始めた。

 ソフトバンクは経営難に陥るウィーに対して総額約1兆円の支援を実施する計画で、再建が難航すれば損失がさらに拡大する恐れがある。孫正義会長兼社長は10兆円規模の「ソフトバンク・ビジョン・ファンド」を通じた積極投資を進めてきたが、投資先の成長に利益が大きく左右される構造を露呈した。今後の投資に向けた資金調達への影響も懸念される。

 東京都内で記者会見した孫氏は「私の投資判断がまずかったと大いに反省している」と語った。純利益は前年同期比49.8%減の4215億円。中国電子商取引(EC)大手アリババグループの株式売却に絡む金融取引による利益などで補い、黒字は確保した。売上高は横ばいの4兆6517億円だった。(共同)