Tuesday, November 12, 2019 9:46 AM

巨大ITに情報開示義務 新法、サイト表示順の基準

 政府は12日の未来投資会議で、「GAFA」と呼ばれるグーグルやアマゾン・コムなど巨大IT企業への規制強化で中核となる新法案の骨格を固めた。大規模な通販サイトやアプリ配信サービスを手掛ける企業に対し、サイト内の商品表示順を決める基準などの情報開示を義務付けて契約の透明性を高め、出店事業者を守る。個人情報保護法の改正案では、利用者がIT企業に個人データの消去や利用停止を請求できる権利を認める。

 政府は12日、デジタル市場競争会議でアップル、フェイスブックを含むGAFA4社から新法案への見解や主張を聴取。年内に一定の結論を得ることを目標に協力を要請したのに対し、GAFA側からは規制に伴う負担増などへの懸念の声や異論も出た。

 政府は意見聴取も踏まえ、2法案を来年の通常国会に提出。運用強化方針を打ち出した独禁法と相互に補完させる。楽天やヤフーなど日本の巨大IT企業を含め、デジタル市場で独占的な力を持つ「プラットフォーマー」に対し、不当な取引や個人データ利用を抑止する国際的な潮流に足並みをそろえる。(共同)