Thursday, November 14, 2019 9:40 AM

下院、年内弾劾訴追目指す 米大統領選にらみ早期決着

 【ワシントン共同】トランプ大統領のウクライナ疑惑で、弾劾調査を進める下院のシフ情報特別委員長(民主党)は13日、初の公聴会を開催後「力強い証言を得られた」と述べ、今後の調査進展に手応えを示した。下院多数派の民主党は年内に弾劾訴追し、来年1月中に上院での弾劾裁判を済ませたい考え。2月から本格化する大統領選をにらみ早期決着を図る意向だ。トランプ氏を支える共和党と民主党の攻防が激化する。

 弾劾裁判で大統領を有罪とし罷免するには出席議員の3分の2の賛成が必要で、共和党が上院で過半数を握る現状での有罪判決は難しいとみられている。シフ氏は「米国の大統領がどうあるべきかが問われている」と述べ、党利党略を乗り越えるよう共和党に訴えた。

 弾劾の日程は流動的で、ワシントン・ポスト紙によると共和党内では弾劾裁判の審議を長引かせ、民主党の候補者指名レースを揺さぶるべきだとの意見も出ている。有力候補にはウォーレン、サンダース両氏ら上院議員が多い。弾劾裁判は全議員の出席が求められ、選挙運動が制約される恐れもある。