Friday, November 15, 2019 9:22 AM

首相、夕食会の違法性否定 桜見る会、参加者が負担

 安倍晋三首相は15日、「桜を見る会」の前日に開かれた夕食会を巡り、全ての費用は参加者の自己負担であり、事務所の収入や支出は一切なかったと説明した。収支内容は適正で違法性はないと主張。桜を見る会の出席者が近年増加したことは「長年の慣行とはいえ、反省しなければならない」と陳謝した。夕食会の会費1人5000円に関してはホテル側が設定した価格であり、安価との指摘は当たらないとした。官邸で記者団に述べた。野党は首相による国会での説明を求めた。

 首相は桜を見る会の「前夜祭」の夕食会に関し「安過ぎるとの指摘があるが、大多数がホテルの宿泊者という事情を踏まえてホテル側が設定した価格だ」と強調。旅費、宿泊費を含め「費用は参加者の自己負担だ。安倍事務所、後援会の収入、支出は一切ない」と語った。政治資金収支報告書に記載義務が生じる収支は安倍事務所、後援会とも発生しておらず、政治資金規正法違反には「全く当たらない」と説明した。

 記者団への説明は21分間。首相が会見以外で取材に長時間応じるのは異例だ。「公的行事の私物化」との批判を受け、説明責任を果たす姿勢を示す狙いがあるとみられる。ただ与党は、野党が求める衆参両院の予算委員会の集中審議開催に否定的で、国会での疑問解明の機会は設定されていない。(共同)