Monday, November 25, 2019 9:20 AM

香港区議選、民主派が圧勝 8割超獲得、親中派惨敗

 【香港共同】香港区議会(地方議会、18区で直接投票枠452議席)選挙は25日、開票が終了し、香港メディアによると民主派が8割超の議席を獲得して圧勝した。親中派は惨敗し、抗議デモに強硬姿勢で臨む香港政府と中国の習近平指導部に、民意が明確に「ノー」を突きつけた。民主派が過半数を獲得したのは1997年の中国への香港返還後初めて。

 民主派は抗議活動の継続を明言、香港への支配を強める中国に対し反転攻勢に出る構えだ。一方、中国外務省の耿爽副報道局長は25日の記者会見で「暴力と混乱を制する」ことが香港での最優先事項だと述べ、香港当局は引き続き抗議活動を厳しく取り締まるべきだとの立場を示した。習指導部が譲歩姿勢を見せず、過激なデモが収束するかどうかは予断を許さない状況となった。

 香港メディアによると、民主派は直接投票枠の約85%に当たる385議席を獲得。親中派は選挙前の292議席から59議席に減らした。香港メディアは、民主派が政府トップの行政長官を選ぶ選挙委員会1200人のうち、117人の区議会議員枠を全て獲得する見通しだと報じており、行政長官選にも影響を与えることになる。