Wednesday, November 27, 2019 9:16 AM
核査察の一部停止警告へ イラン、12月会合で欧州に
【テヘラン共同=小玉原一郎】イラン政府が米欧と結んだ「核合意」逸脱の第5弾として、国際原子力機関(IAEA)による査察受け入れの一部停止を警告する方針であることが27日、複数の政府筋の話で分かった。12月6日にウィーンで開く会合で英仏独などに伝える。イラン経済支援策を来年1月上旬までにまとめなければ、IAEAの抜き打ち査察などを認める「追加議定書」の暫定履行を「停止する用意がある」と通告する見通しだ。
核合意を一方的に離脱した米国の制裁強化に対抗し、経済的な恩恵を引き出すための脅しという意味合いが強いが、実行されれば核開発の完全な検証を危うくすることになり、欧州側の反発は必至。瀕死状態の核合意に致命傷を与える恐れがある。
IAEAの査察は、中立の国際機関が核開発の動きを監視し、核兵器製造につながる動きを防ぐという重要な役割を担う。政府筋は追加議定書履行の停止に加え、「(中部の)ナタンズやフォルドゥにあるウラン濃縮施設で査察を制限することもあり得る」と述べた。
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