Monday, December 02, 2019 9:24 AM

野村社長CEOに奥田氏 海外強化、8年ぶり交代

 野村ホールディングス(HD)は2日、永井浩二社長兼グループ最高経営責任者(CEO)(60)の後任に奥田健太郎副社長(56)が昇格する人事を発表した。トップ交代は約8年ぶりで、永井氏は代表権のない会長に就く。2020年4月1日付。国内の個人営業部門が苦戦する中、法人向けを中心に海外戦略を強化するのが狙い。情報漏えい問題を受け、内部管理体制も整備する。

 奥田氏は企業の合併・買収(M&A)関連などの業務を手掛ける投資銀行部門が長く、米州地域のトップを務めたこともあり、海外の経験が豊富だ。東京都内で2日に開いた記者会見で「顧客や市場のニーズを敏感にとらえ、変革のスピードを上げたい」と語った。

 欧米のほか中国などで展開している海外ビジネスについて「集中と選択を進める」とし、人員や資本の配分見直しに取り組む意向を示した。国内では、島根県の山陰合同銀行との業務提携をはじめ地方銀行との連携を深めていく方針だ。(共同)