Wednesday, December 04, 2019 9:30 AM

トランプ氏笑いものに NATO加盟国首脳

 【ロンドン共同】ロンドンで3日夜に開かれた北大西洋条約機構(NATO)首脳会議の開幕イベントで、数人の加盟国首脳がトランプ大統領を笑いものにする場面が撮影された。個別の首脳会談冒頭で記者団の質問に長時間答えるトランプ氏のスタイルを批判する内容で、トランプ氏の怒りを買う可能性がある。

 トランプ氏は3日、ストルテンベルグNATO事務総長、フランスのマクロン大統領、カナダのトルドー首相と会談した際もそれぞれの冒頭で52分、39分、30分の計2時間1分も質疑に応じた。

 この後バッキンガム宮殿で開催された歓迎行事で、トランプ氏との会談を振り返ったとみられるトルドー氏が「彼の側近たちは驚いて開いた口が床に落ちるようだった」と身ぶりを交えて話すと、マクロン氏やジョンソン英首相らは笑ったり、何か答えたりしていた。カナダのテレビ局が撮影していたのに気付いていなかったようだ。

 トランプ氏は個別会談の冒頭を事実上の記者会見として使い、外交と関係ない内政や政敵攻撃などの話題を一方的に発信する場にすることが多い。相手国にとっては会談時間が減る上、放置されることから不評だ。

 「前政権まで米国はばかにされてきたが、私は尊敬を取り戻した」と自慢するトランプ氏だが、国際社会での自分の振る舞いは必ずしもその通りとはいかないようだ。