Wednesday, December 04, 2019 9:32 AM

米、日本に慎重対応要請へ イラン大統領の訪問

 【ワシントン共同=竹本篤史】トランプ政権は、年内にも実現する可能性のあるイランのロウハニ大統領の訪日を警戒し、日本政府に慎重な対応を求める方針を固めた。敵対する米イラン関係に加え、先月からイランで続く反政府デモの弾圧に側近らが関与したとの疑いを強め、融和的な対応を取らないようくぎを刺す。米政府当局者が3日明らかにした。日本は難しい対応を迫られそうだ。

 イラン核合意を離脱したトランプ政権は制裁を再発動し、イラン包囲網を強化。イランは対抗してウラン濃縮活動を拡大し、これまでイラン寄りだった欧州各国の離反も招きつつある。イランは追い込まれた状況にある。

 ガソリン価格引き上げをきっかけにした大規模な反政府デモでは、国際人権団体アムネスティ・インターナショナルによると、当局の弾圧で少なくとも208人が死亡。1979年のイラン革命以降で「最も死者の多い政治的混乱」(米紙)と指摘される。