Friday, December 13, 2019 9:34 AM

深夜・早朝は同時配信せず NHK、ネット業務見直し

 NHKは13日、テレビ番組を放送と同時にインターネットに流す常時同時配信について、深夜と早朝は当面の実施を見送る方向で検討していることを明らかにした。NHKの肥大化を懸念する総務省からネット関連業務で見直し要請があったことを受け、1日24時間の「常時」とはせず短縮し、経費の圧縮を図る。現在2チャンネルある2Kの衛星放送を1チャンネルにする方針も示した。

 総務省が同日開いた有識者検討会で説明した。高市早苗総務相は同時配信の実施に向けた議論に当たり、朝から夜まで長時間配信することの意義のほか、視聴者からのニーズがどの程度あるのかが分かる情報を出すよう要求。また業務、受信料、組織統治の在り方を見直す三位一体改革に絡み、子会社の在り方について「外注できるものがないかどうか不断の見直しを」と述べ、さらなる検討を求めた。

 有識者からは、本来は補完業務であるはずのネット関連費が大きくなることを懸念する意見や、NHKの公共放送としての役割をきちんと示した上で業務範囲を議論するべきだと指摘が出た。一方、若者のテレビ離れを食い止めるため常時同時配信に期待するなどの意見も複数あった。(共同)