Monday, December 16, 2019 9:28 AM

記述式見送りきょう表明 課題解消に有効手だてなく

 2020年度開始の大学入学共通テストを巡り、文部科学省が17日に国語と数学への記述式問題導入の見送りを表明する方針を固めたことが、文科省関係者への取材で16日に分かった。萩生田光一文科相が記者会見して明らかにする。

 文科省関係者によると、採点作業を委託する民間企業で、担当者の確定が来秋以降にずれ込むことが判明。採点ミスの可能性や受験生による自己採点と実際の成績のずれなど、指摘されている課題を解消する有効な手だてが打ち出せないとし、予定通りの実施は難しいと判断した。

 萩生田氏の会見では、記述式問題の重要性を改めて強調した上で、各大学による独自の出題を積極的に行うよう求める。今後は文科相の下に検討会議を立ち上げ、大学入試における記述式問題の充実策を話し合うことも表明する。(共同)