Wednesday, December 18, 2019 9:13 AM

郵政社長、辞任を検討 かんぽ不正「責任大きい」

 日本郵政の長門正貢社長は18日、子会社のかんぽ生命保険と日本郵便による保険不正販売問題で記者会見し「経営陣全体で大きな責任を感じている」と述べた。辞任を含めて責任の取り方を検討している。特別調査委員会は報告書で、2018年度までの5年間で顧客に不利益を与えた可能性のある約18万3000件のうち、法令や社内規則に違反した疑いが1万2836件に上ったと明らかにした。さらに調査を続けるため、違反疑いが拡大する可能性がある。

 日本郵政グループは約18万3000件とは別に、約3000万件(顧客約1900万人)の全契約を調査しており、約42万人から保険内容の問い合わせや苦情などがあった。不正販売問題の収束は見通せない状況だ。

 長門氏は日本郵政の筆頭株主の政府と自らを含むグループ首脳の進退を協議している。18日の東京都内での会見では不正を改めて陳謝し「しかるべき経営責任を、しかるべきタイミングで発表したい」と話した。同席した、かんぽ生命の植平光彦社長と日本郵便の横山邦男社長も責任を取るとみられる。(共同)