Monday, December 23, 2019 9:12 AM

習主席国賓「極めて重視」 首相、尖閣や香港対応促す

 【北京共同=内保充善】安倍晋三首相は23日、中国の習近平国家主席と北京の人民大会堂で会談した。首相は来年春に予定される習氏の国賓来日を「極めて重視している」と表明。同時に、沖縄県・尖閣諸島周辺での中国船の領海侵入や香港情勢、少数民族ウイグル族弾圧問題への対応改善を促した。中国当局に拘束されている日本人の早期帰国も要請した。両首脳は北朝鮮問題に関し、朝鮮半島の完全な非核化に向けた連携と、国連安全保障理事会決議の履行が重要との認識で一致した。

 両首脳は習氏の国賓来日を有意義なものとする考えを確認した。ただ首相は国内に国賓として処遇することに異論を抱えており、懸案への解決を訴えて環境整備を図った格好だ。習氏は香港やウイグル問題は「中国の内政問題だ」と反発した。

 習氏は会談で「私と首相が緊密な意思疎通を保ち、中日関係を新しい段階に押し上げていきたい」と述べた。首相は「日中新時代にふさわしい関係を築き上げていくために協力して準備を進めたい。地域の平和、安定、繁栄に共に大きな責任を有する日中両国がしっかり責任を果たしていく」と強調した。