Tuesday, December 24, 2019 9:18 AM

日韓、徴用工で対話継続 首相と文氏、主張平行線

 【成都共同=内保充善】安倍晋三首相は24日、韓国の文在寅大統領と中国の四川省成都で会談した。両氏は元徴用工訴訟問題をはじめとする懸案の解決に向け、外交当局間の対話を継続する方針で一致した。元徴用工問題や、韓国への輸出規制強化措置を巡り、双方の主張は平行線をたどった。朝鮮半島情勢に関する緊密な意思疎通を進め、北朝鮮の非核化に関する米朝協議を後押しする方針は確認した。日韓首脳の正式会談は昨年9月以来で約1年3カ月ぶり。

 会談冒頭で首相は「日韓は重要な隣国同士だ。安全保障問題で日韓、日米韓の連携は極めて重要だ。日韓関係を改善したい」と述べた。文氏は「日韓は地理的、歴史的、文化的に最も近い隣国だ。重要な繁栄の同伴者だ」とし、対話による問題解決に意欲を表明した。

 元徴用工問題に関し、首相は韓国側判決が1965年の日韓請求権協定に反すると強調。「法的基盤の根本に関わる。国家として日韓関係を健全に戻すよう求める。韓国側の責任で解決策を示してほしい」と対応を促した。文氏は「韓国側の立場は繰り返さない。問題解決の重要性は認識している。早期に解決を図りたい」としつつ、新たな提案はなかった。