Monday, January 06, 2020 9:13 AM

737MAX訓練義務付け 米当局検討と米紙報道

 【ニューヨーク共同】ウォールストリート・ジャーナル電子版は5日、航空機大手ボーイングの主力機「737MAX」が2度の墜落事故を起こし運航停止となった問題で、米連邦航空局(FAA)が同機の操縦士らに対し、特別な訓練を義務付けることを検討していると報じた。

 報道によれば、FAAは数カ月前までは運航再開の遅れにつながるなどとして別途訓練する必要はないとの考えだったが、最近になって方針転換。事故原因とされる「自動失速防止装置」の誤作動について、操縦士らが早く察知できるよう警告機能を見直すことも求めている。特別訓練により緊急時の対応の手順などを改めて確認する必要があると判断しているもようだ。

 ボーイングは昨年12月、運航再開に必要なFAAからの安全性の承認が遅れているため、737MAXの生産を今月から停止すると発表した。運航再開のめどは立っておらず、業績悪化は避けられない情勢だ。各国の航空会社や部品メーカーに悪影響が広がり、FAAの審査体制にも批判の矛先が向かっている。