Friday, January 10, 2020 8:51 AM

台湾総統選11日投開票 蔡氏優勢、「中国」が争点

 【台北共同】台湾総統選が11日、投開票される。統一圧力を強める中国との距離が最大の争点。「反中」世論が強まっており、独立志向の与党、民主進歩党(民進党)の蔡英文総統(63)が、追い上げを図る親中路線の最大野党、国民党の韓国瑜・高雄市長(62)らを抑えてリードしている。

 2018年からの米中対立激化を受け、米国の後ろ盾を得た蔡氏は「一つの中国」拒否を前面に掲げて若い世代を中心に支持を拡大。抗議デモが続く香港情勢は「中国の脅威」を裏付け、蔡氏を後押しした。一方、韓氏は「一つの中国」に基づく中台の交流発展を主張。親民党の宋楚瑜主席(党首)=(77)=も中台交流の必要性を訴えてきた。

 韓氏や国民党は最終盤で、中国による選挙活動などへの干渉を阻止する目的で昨年12月31日に民進党主体で可決した「反浸透法」を巡り、「台湾人の自由を剥奪するものだ」と批判して劣勢挽回に全力を挙げた。