Friday, January 10, 2020 8:54 AM

イラン、旅客機撃墜か 米加、ミサイル誤射の見方

 【ワシントン、テヘラン共同】複数の米主要メディアは9日、イランの首都テヘランで乗客乗員176人全員が死亡した8日のウクライナ旅客機墜落に関し、米当局が人工衛星データなどを分析、イランの防空システムが稼働し誤ってミサイルで撃墜したとの見方を示したと報じた。トランプ大統領は「誰かがミスしたのかもしれない」と述べ撃墜を示唆した。同盟国カナダのトルドー首相は記者会見を開いて米当局と同じ認識を示し、英国も同調した。

 イラン政府報道官は声明で「全くのうそだ」と強調し、米政府がイランを非難する情報戦を仕掛けていると主張した。今後は真相究明に向けイラン側が情報をどこまで開示するかが焦点となる。有力司令官殺害を受けたイランの対米軍事報復直後に起きた惨事は、中東情勢を巡る新たな火種になる恐れがある。

 イランの事故調査部門トップは10日、フライトレコーダー(飛行記録装置)などの解析に1カ月以上、原因調査に1年かかる可能性があると述べた。