Tuesday, January 14, 2020 9:26 AM

リビア停戦合意至らず トルコ・ロシア仲介、協議継続

 【モスクワ、カイロ共同】内戦で国家分裂状態にあるリビアのシラージュ暫定政権と、対立する有力軍事組織「リビア国民軍(LNA)」の双方の代表が13日、モスクワで和平協議に臨んだ。暫定政権は正式な停戦合意に署名したが、LNAは署名せず、最終的な合意には至らなかった。ロシア外務省は、協議は継続されると説明した。

 暫定政権を支援するトルコのエルドアン大統領は14日、LNAが協議から「逃げた」と批判。暫定政権への攻撃を続ければ「教訓を与えることをいとわない」と軍事行動を警告した。ドイツのベルリンで19日に開かれる予定のリビア問題の国際会議で合意できるかどうかが次の焦点となりそうだ。

 協議はトルコと、LNAを支持するロシアが仲介した。暫定政権のシラージュ首相とLNAのハフタル司令官がモスクワ入りしたが、直接会談はなかった。内戦は多くの関係国が絡む「代理戦争」の性格を強めており、和平協議が頓挫すれば一層の泥沼化を招きかねない。