Tuesday, January 21, 2020 9:33 AM

象印に取締役選任を要求 筆頭株主の中国家電首脳

 中国家電大手の首脳が運営する投資ファンドが象印マホービンに対して、自らが推薦する取締役の選任を求める株主提案をしたことが21日、分かった。ファンドは二つあり合計すると計13・5%の筆頭株主になる。象印は拒否しており、2月19日の定時株主総会に向けて攻防が続きそうだ。

 株主提案をしたのは中国広東省に本社を置き、レンジやオーブンなどを手掛けるギャランツ首脳のファンドで、昨年12月23日付で提案した。ギャランツは大阪市に拠点がある。象印の業績が低迷していることを問題視し「(経営陣の手腕が)十分に検証されているのか大きな疑問がある」とした。

 事前協議の段階から元日銀大阪支店副支店長を取締役に加えるよう求めていた。象印は企業統治強化のため「監査等委員会設置会社」に移行し、社外取締役の割合を現在の10人中2人から13人中5人に増やすとともに、サントリーホールディングスの鳥井信吾副会長を新たに社外取締役に迎えることで企業価値を向上できると拒否した。(共同)