Wednesday, January 22, 2020 9:22 AM

米弾劾、手続き論で激突 審議入り、初日から紛糾

 【ワシントン共同=田中光也】米上院で21日、トランプ大統領のウクライナ疑惑を巡る弾劾裁判が審議入りした。米大統領では史上3例目。与党共和党が提出した裁判手続きの決議案に野党民主党が抵抗し、審議初日から与野党が激突した。早期の無罪判決を目指す共和党に対し、民主党は証人尋問などを要求。審議は紛糾し、休憩を挟んで12時間を超える論戦となった。上院は22日未明、賛成多数で決議案を可決した。トランプ氏が再選を目指す11月の大統領選をにらみ与野党の攻防が始まった。

 陪審員役の全上院議員100人の構成は与党共和党53人、民主党系47人で、3分の2の賛成が必要な有罪・罷免の可能性は低い。

 焦点は民主党が求めるボルトン前大統領補佐官(国家安全保障問題担当)の証人尋問が実現するかどうかで過半数の賛成で可能となる。早期の無罪判決を目指す共和党指導部は後ろ向きだが、民主党は共和党議員数人の切り崩しを図っている。米メディアによると、尋問が実現しなければ、早ければ31日にも無罪判決が出る可能性がある。