Thursday, January 23, 2020 9:44 AM

中国、封じ込めへ全土厳戒 新型肺炎、武漢交通遮断

 【北京共同】中国湖北省武漢市当局は23日、同日午前から武漢を出発する航空便や列車を停止すると発表した。春節(旧正月)に伴う24〜30日の大型連休を前に1000万人を超える住民の移動を大幅に遮断し、武漢で発生した新型コロナウイルスの肺炎の感染拡大を封じ込める異例の措置。中国政府は全土で厳戒態勢に入ったが、帰省などで延べ30億人の大移動が見込まれ、拡大阻止は難航が予想される。

 岡田直樹官房副長官は23日の記者会見で、武漢市で日本人1人が重度の肺炎を発症し、入院していると明らかにした。新型肺炎かどうか確認中という。安倍晋三首相は衆院本会議で水際対策強化を強調。加藤勝信厚生労働相は、中国から日本に到着する全航空便搭乗者への検疫を強化する方針を示した。

 世界保健機関(WHO)は22日、緊急委員会を初開催し、23日も協議を続行した。発症の急拡大を受け、「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」を宣言するかどうかが焦点。