Friday, January 24, 2020 9:26 AM

新型肺炎で緊急事態見送り 「時期尚早」とWHO

 【ジュネーブ共同】世界保健機関(WHO)は23日、新型コロナウイルスによる肺炎について緊急委員会を2日連続で開き「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」と認定するには「現時点では時期尚早」として、当面は緊急事態宣言を見送ることを決定した。

 緊急委終了後に記者会見したフサン委員長は、中国国外での感染例が依然として限定的で少ないことや、最初に感染が確認された湖北省武漢市を事実上封鎖するなどの中国当局の対応を理由として挙げた。宣言発出を巡り委員の意見は、ほぼ二分されたという。

 テドロスWHO事務局長は「中国内では間違いなく緊急事態だ」と強調。世界的にはまだ、WHOが宣言を出す状況ではないが「WHOが事態を深刻に捉えていないと解釈してはならない」とくぎを刺し、警戒継続を呼び掛けた。今後の感染状況の推移次第で、緊急委を再招集するとした。