Tuesday, January 28, 2020 9:38 AM
労使、賃上げの必要性一致 連合会長は格差是正重視
連合の神津里季生会長と経団連の中西宏明会長が28日、東京都内で会談、2020年春闘が事実上スタートした。中西会長は「ここ連続で続いているモメンタム(勢い)は大事だ」と強調、労使とも賃上げの必要性で一致した。一方、神津会長は「うねりは社会全体になっていない」として、中小企業で働く人たちや非正規労働者ら幅広い労働者が実感を得られる形の賃上げを求めた。
神津会長は会談後、主要企業の労使が意見を交わす「労使フォーラム」で講演し「(働いた)成果の配分を従来以上に強く打ち出す」と述べ、賃金の引き上げと格差是正を重視する考えを強調した。中西会長はフォーラムで、業界横並びの賃金交渉から脱却したい意向を示した。労働組合側が歩調を合わせ、賃上げの勢いを維持し、裾野をどこまで広げられるかが焦点だ。労組側は2月中旬ごろに要求書を提出。3月中旬に大手の回答が集中するヤマ場を迎える。
神津会長は会談で「少子高齢化、人口減少に賃金の状況が輪を掛けて、日本全体がしぼんでしまっているのではないか」とも指摘。中西会長は「これまでの日本の仕組みはかなり見直さないと駄目なところも出てきた」と述べ、年功序列、終身雇用を柱とする日本型雇用の見直しに言及した。(共同)
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