Monday, February 03, 2020 9:22 AM

ウイルス検査態勢強化へ 首相、五輪影響回避も注力

 安倍晋三首相は3日の衆院予算委員会で、新型コロナウイルスによる肺炎に関し、感染拡大を防ぐため、ウイルス検査態勢を強化する方針を表明した。国立感染症研究所や地方衛生研究所で実施中の検査に関し「民間の検査機関でもできる態勢の構築に向け、取り組んでいる」と説明。短時間で感染の有無を調べる簡易検査キットの開発にも着手したと明らかにした。夏の東京五輪・パラリンピックへの影響回避に注力する意向も示した。

 首相は五輪などへの影響に関し「世界保健機関(WHO)など関係機関と緊密な連携を図り、五輪の開催準備が着実に進むよう適切に対応する」と述べた。橋本聖子五輪相は週内にも大会組織委員会や関係自治体、競技団体を集め、対策を協議する方針を示した。

 菅義偉官房長官は記者会見で、感染が拡大した中国湖北省武漢から邦人を帰国させる政府チャーター機第4便の派遣は、今週半ば以降との見通しを示した。森雅子法相は予算委で、武漢からの直行便で1月20〜23日に少なくとも外国人約1700人が日本に入国したと説明。同20日〜2月1日の中国国籍の入国者数は約34万1800人だったとも言及した。(共同)