Wednesday, February 05, 2020 9:17 AM

クルーズ船感染、拡大様相 10人陽性、濃厚接触者も

 乗客乗員約3700人が乗ったクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」で新型コロナウイルスによる集団感染があり、感染者が10人に上ることが5日明らかになった。うち3人は日本国籍で、50〜60代の男女。感染症法に基づき入院措置を取った。既に感染が確認された香港人男性(80)と長時間近くで過ごした濃厚接触者が36人いることも判明。感染は拡大様相で、厚生労働省は拡大防止に全力で臨む。

 新型肺炎の集団感染が確認されたのは国内初。千葉県と京都府でも1人ずつ確認され、感染者は35人、うち日本人は13人となった。安倍晋三首相は対策本部で「大型客船内の集団感染という新たな事態に直面している。万全の対策を講じなければならない」と述べた。

 厚労省は残りの乗客乗員には今後14日間、船内待機を要請し、検疫を続行する。検疫で症状がある人や、濃厚接触者にはウイルス検査を実施。他に感染者がいないかどうか検体を分析し、感染経路も調べる。船内で個室滞在を求めるが、強制力はない。最長14日間となる待機の最終日は2月19日との見通しを示した。(共同)