Wednesday, February 12, 2020 9:24 AM

米、同盟国の通信も解読 戦争時、対イランで活用

 【ワシントン共同】ワシントン・ポスト電子版は11日、1960年代から各国の公電を解読してきた米中央情報局(CIA)が同盟国もスパイ活動の標的にしていたと報じた。日本政府もCIAなどが秘密裏に所有していた会社の暗号機を購入したとされ、標的になっていた可能性がある。暗号機は対イランの情報収集でも活用された。

 この会社はスイスの暗号機製造会社「クリプトAG」。米国と西ドイツが共同で買収したが、東西統一後の93年にドイツは離脱した。

 同紙によると、米国と西ドイツには見解の相違もあり、北大西洋条約機構(NATO)加盟国のイタリアやギリシャ、トルコ、スペインも標的にする米国に西ドイツの情報機関は非常に驚いたという。一方、米国は暗号機販売による利益の追求に夢中な西ドイツを懸念、機密情報の収集が目的だと強調していた。