Friday, February 14, 2020 9:22 AM

コクヨ、ぺんてる買収断念 株式保有46%にとどまる

 文具大手のコクヨ(大阪市)の黒田英邦社長は14日、大阪市で開いた決算記者会見で、敵対的買収を仕掛けたぺんてる(東京)について、目標としていた株式の過半数取得を断念する考えを示した。ぺんてる株の保有比率は現時点で約46%にとどまっていることを明らかにし「今後、敵対的に買い増すことはしない」とも語った。

 ぺんてるを巡っては、買収を表明したコクヨに対し、ホワイトナイト(白馬の騎士)のプラスがぺんてる支援に乗り出し、争奪戦の様相を呈していた。コクヨが買収を断念したことで決着した格好となったが、コクヨの株主からは経営方針の転換に批判の声も出てきそうだ。

 黒田氏は「敵対的に株を買い進める意味がない。大株主として良好な関係を構築したい」と説明。6月開催予定のぺんてるの株主総会では、経営陣の解任などの株主提案は行わない考えを示した。(共同)