Wednesday, February 19, 2020 9:08 AM

3億円集め仮想通貨に投資 破綻前、月収は400万円

 通信販売会社「ケフィア事業振興会」が約2100億円を不正に集め破綻した事件で、2018年9月に破産を申し立てる数カ月前、出資者から計約3億円を集め、一部を無断転用して暗号資産(仮想通貨)事業に投資していたことが19日、捜査関係者などへの取材で分かった。事業は頓挫し、仮想通貨は取引所に上場することなく無価値となっていた。

 警視庁生活経済課によると、17年11月ごろには出資者への支払いが滞っていたが、多数の事業で投資を募集し、出資法違反容疑で逮捕された9人は破綻直前まで約80万〜400万円の報酬を受け取っていた。

 元代表鏑木秀弥容疑者(84)は任意聴取時に「金を集めないと直ちに倒産してしまうので集めるしかなかった」などと説明。倒産が避けられないのを知りながら資金を集め続けたとみて、詐欺容疑も視野に資金の流れを調べている。(共同)