Thursday, February 20, 2020 9:28 AM

トルコとロシアに停戦要求 シリア内戦で国連特使

 【ニューヨーク共同】国連安全保障理事会は19日、内戦下のシリアに関する公開会合を開いた。和平協議を仲介するペデルセン国連特使は、アサド政権軍を支援するロシアと反体制派を支えるトルコに対し、北西部イドリブ県の沈静化へ「中心的役割を果たす能力と義務がある」と述べ、即時停戦の実現を求めた。

 イドリブ県は反体制派の最終拠点で、政権軍とトルコ軍の大規模衝突が懸念されている。国連のグテレス事務総長は18日の声明で、シリア北西部では政権軍が攻勢を強めた昨年12月以降で「90万人近くが居場所を追われ、数百人が殺害された」と明らかにした。

 会合でクラフト米国連大使は「ロシアが戦闘機で病院や子どもたちの家を攻撃しながら、この議場で停戦と政治解決を口にできることは驚きだ」と批判。ロシアにアサド政権支援をやめるよう求めたが、ロシアのネベンジャ国連大使は「テロとの戦いを進めるシリア政府への支援をやめることはない」と主張した。