Friday, February 21, 2020 9:21 AM

税収、世界で最大1000億ドル増 年内最終合意へ正念場

 【リヤド共同】経済協力開発機構(OECD)は、巨大IT企業の税逃れを防ぐ「デジタル課税」の導入によって、世界全体の法人税収が年間で現状の4%に相当する最大1000億ドル(約11兆円)程度増えると試算する。年内の国際的な最終合意に向け、7月に事実上、決着することを目指しており、議論は正念場を迎えている。

 デジタル課税の導入によって、サービス利用者のいる国に支店や工場といった拠点がなくても、ネット広告や音楽配信により国境を越えて多額の利益を上げる巨大ITに対して、課税できる仕組みの構築を目指す。

 OECDが主導して約140カ国で大筋合意した骨格案は、世界規模でサービスを提供する企業の一定水準以上の利益を課税対象とし、サービス利用者がいる各国での売上高に応じて税収を配分することなどが柱だ。