Tuesday, February 25, 2020 9:26 AM

ワクチン、防疫で情報共有 アフリカ豚熱の国際シンポ

 農林水産省は25日、国内への侵入が懸念されるアフリカ豚熱(ASF)に関する国際シンポジウムを都内で開いた。養豚関係者や各国の学識者ら約250人が参加し、予防のために豚に接種するワクチンの研究や、発生国での封じ込めについて情報を共有した。

 イリノイ大のダニエル・ロック教授は、アフリカ豚熱の免疫反応の仕組みが十分に解明されていないとし、ワクチン開発は「大変な道のりだ」と指摘。世界中で試験が実施され、実用の候補となるワクチンもあるが、有効性などで課題が残るとした。

 韓国の動植物検疫所のカン・ヘヨン氏は、同国で昨年9月にアフリカ豚熱が初めて発生した際にまん延を阻止するため、発生農場以外の豚も対象とする「予防的殺処分」を早急に実施したり、野生イノシシの防護柵を広範囲に設置したりして封じ込めを図ったことを紹介した。(共同)