Wednesday, February 26, 2020 9:12 AM
ハンセン病特別法廷は違憲 初判断、最高裁見解超え
ハンセン病患者とされた男性が、隔離先の療養所などに設置された特別法廷で死刑となり執行された「菊池事件」について、検察が再審請求しないのは違法だとして他の元患者らが国に損害賠償を求めた訴訟の判決で、熊本地裁は26日、「特別法廷での審理は人格権を侵害し、患者であることを理由とした不合理な差別で、憲法13条、14条に違反する」との判断を示した。賠償請求は棄却した。
ハンセン病患者の特別法廷を違憲とした司法判断は初めて。最高裁は2016年4月、特別法廷を裁判所法違反と認めて謝罪。その際の記者会見で「憲法違反が強く疑われるが、具体的状況が分からず判断できない」と説明していた。
小野寺優子裁判長は、憲法37条と82条が定める裁判公開の原則にも違反した疑いを指摘。その上で「憲法違反が直ちに刑事裁判の事実認定に影響する手続き違反とは言えない。検察が再審請求しないことは著しい不合理ではない」と述べた。（共同）
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