Thursday, February 27, 2020 9:06 AM

核巡る「分断固定」警告 安保理会合で中満氏

 【ニューヨーク共同】国連安全保障理事会は26日、4月に開幕する核拡散防止条約(NPT)再検討会議に関する公開会合を開いた。国連軍縮担当上級代表の中満泉事務次長は、再検討会議が失敗すれば「NPTの価値を傷つける」と指摘し、核保有国と非保有国との「分断」を固定化しかねないと警告。各国に「柔軟性の精神と対話の意思」を示すよう訴えた。

 再検討会議は5年に1度の開催。NPTは3月で発効50年を迎えるが、会議での合意文書採択は困難とみられている。

 中満氏は、核兵器保有国間の関係も「分断」しており「1970年代以降初めて、際限のない核競争の亡霊が現れている」と指摘。核軍縮に向けた誠実な交渉など「NPTが定めた義務を高官レベルで再確認すること」が必要だと強調した。