Friday, February 28, 2020 9:57 AM

春場所、通常開催を断念 大相撲、無観客か中止

 日本相撲協会の尾車事業部長(元大関琴風)は28日、新型コロナウイルスの感染拡大により開催の可否が検討されている大相撲春場所(3月8日初日・エディオンアリーナ大阪)について「状況は厳しくなっている。相撲協会だけ通常開催というのはあり得ないだろう」と話し、無観客開催か中止の方向性を示した。

 感染防止のため、スポーツ庁からスポーツイベントの中止、延期、規模縮小を要請する文書が届いており、他のスポーツでも中止や延期の動きが進んでいることを考慮した。日本相撲協会は3月1日の臨時理事会で無観客開催か中止を最終決定する。尾車事業部長は「理事会でもさまざま意見が出ると思う。いろんなことを考える必要があり悩ましい」とした。

 過去に一般客に非公開となったのは、戦時中の1945年夏場所の例がある。中止は戦争で被災した国技館の修復遅れを理由とした46年夏場所、八百長問題の影響で開催できなかった2011年春場所の2度。払い戻しの対応も必要となりそうで、尾車事業部長は「(対応方法は)分からない。安全性も大事にしたい」と述べた。(共同)