Friday, February 28, 2020 9:59 AM

温暖化問題で日本名指し 国連総長「圧力かける」

 【ニューヨーク共同】国連のグテレス事務総長は27日、気候変動問題を巡って「主要な問題は温室効果ガスの大排出源である欧州連合(EU)、米国、中国、インド、日本だ」と名指しで非難した。さらに「温室効果ガスの排出を2050年に(実質)ゼロにする約束をさせるため、これらの政府に可能な限り圧力をかけなければならない」と訴えた。

 ニューヨークの大学でのイベントで語った。グテレス氏は、EUはポーランドを除き「50年排出ゼロ」に合意したが、ほかの国も「約束しなければならない」と強調。11月に英グラスゴーで開く気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)を期限に示した。各国政府に対する圧力として、世論のほか、関連事業の資金繰りの鍵を握る金融部門を巻き込むことが重要だと説明した。

 グテレス氏は「石炭産業や石油企業には地球温暖化対策に反対する強いロビーがまだ存在している」と指摘。環境に優しい産業を保護する必要があると語った。