Monday, March 02, 2020 9:20 AM

新型コロナで対応に注目 IOC、3日から理事会

 【ジュネーブ共同】国際オリンピック委員会(IOC)は3、4日にスイスのローザンヌで理事会を開く。新型コロナウイルスの感染拡大で7月24日に開幕する東京五輪の開催を危ぶむ声が広がる中、IOCの対応に大きな注目が集まる。

 理事会では4日に東京五輪の大会組織委員会や、準備状況を監督するIOC調整委員会のコーツ委員長がビデオ会議形式で報告し、同日の審議終了後にバッハ会長が記者会見する予定。

 同会長は2月27日に緊急の電話記者会見を開き、予定通りの開催に向けて準備する考えを示した。ただ、延期や代替開催の可能性については「推測や仮定の話には答えない。臆測の炎に油を注ぐことはしない」と明言を避け、中止も完全には否定しなかったため、不安の打ち消しには至っていない。今月26日には国内聖火リレーも始まる。

 五輪開催の是非を巡っては、IOC最古参のパウンド委員が海外メディアに「判断の期限は5月下旬」との見解を示して騒動が拡大。前回のリオデジャネイロ五輪の開幕約半年前は、蚊が媒介するジカ熱の流行で世界保健機関(WHO)が緊急事態を宣言する事態に発展し、不参加の可能性に言及する選手や関係者も出た。IOCは2大会連続で感染症による混乱の対応に追われている。