Monday, March 02, 2020 9:25 AM

世界成長率2.4%に減速 新型肺炎でOECD予測

 【ロンドン共同】経済協力開発機構(OECD)は2日、2020年の世界全体の実質経済成長率が2.4%に減速するとの見通しを発表した。肺炎を引き起こす新型コロナウイルスの世界的な感染拡大が主因で、昨年11月の前回予測から0.5ポイント引き下げた。

 予測は中国の感染ピークが今月中に過ぎ、他国での感染拡大も落ち着くことが前提。影響が長引けばさらに下振れ、1.5%程度にまで失速する可能性があるとも指摘した。日本やユーロ圏を含め「複数の地域で景気後退局面に陥りかねない」と警告。各国・地域政府による財政出動などの必要性を訴えた。

 国・地域別で見ると、新型肺炎の「震源地」である中国の20年の実質成長率は前回から0.8ポイント下げて4.9%とした。ユーロ圏も0.3ポイント下方修正し、0.8%に減速。欧州で感染が特に広がっているイタリアはゼロ成長と予測した。米国については0.1ポイント下げて1.9%とした。