Monday, March 02, 2020 9:26 AM

SARSより診断困難 武漢入りの中国人医師証言

 【北京共同】中国湖北省武漢の漢口医院で新型肺炎の対応に当たる南方医科大南方医院感染内科の郭亜兵教授(56)が2日までに共同通信の取材に応じ、重症急性呼吸器症候群(SARS)を治療した経験から「SARSより診断しづらく、管理や抑え込みが難しい」との見方を示した。2月28日にインターネット電話で答えた。

 郭氏は1月下旬、広東省の医療団133人の隊長として武漢入りした。北京の臨時病院で2003年にSARSに対応した際は容易に感染源となる感染者を見分けられたが、今回は「軽症者にも感染力があり、感染する範囲もSARSより広い」と述べた。

 武漢での初動の遅れが指摘されていることに関しては「教訓を総括し、疫病発生の際に素早く警告を出し、対策決定の時間を短縮するなどの改善が必要だ」と話した。