Tuesday, March 10, 2020 10:32 AM

世界的大流行に「現実味」 新型コロナ死者4000人超に

 【ジュネーブ共同】各国政府の発表によると新型コロナウイルス感染症の死者は10日、世界全体で4000人を超えた。世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は9日「パンデミック(世界的大流行)の脅威が非常に現実味を帯びてきた」と述べる一方「依然として制御は可能だ」として、感染拡大防止に向けた取り組みを放棄しないよう各国に求めた。

 感染者が100を超す国・地域に広がる中、WHOがなおパンデミック表明を避けているのは、流行阻止が不可能という意味合いを持つ用語であるため、各国が感染防止への取り組みを諦める事態を警戒しているからだ。

 テドロス氏は、これまで主張してきたウイルス封じ込め一辺倒ではなく、影響の緩和や対症療法にも注力する必要性に言及。感染者が少ない国での早期終息に向けた対策と併せ、大規模な市中感染が発生している国では長期化も視野に入れた柔軟な対応を行っていく考えを示した。