Thursday, March 12, 2020 10:34 AM

厚生年金保険料、先送り可 新型肺炎、機構が制度紹介

 日本年金機構は、新型コロナウイルス感染症の拡大により経済活動に悪影響が出ていることを踏まえ、厚生年金の保険料の納付を一定期間、企業が猶予される既存の制度をホームページで紹介している。事業継続が難しい場合など要件を満たせば申請日から1年猶予され、分割での納付が認められる。これとは別に国民年金の保険料についても、免除制度を掲載している。

 厚生年金は会社員らが加入する。企業は従業員と折半する保険料を毎月納める必要がある。本来の納付期限から6カ月以内に年金事務所に猶予を申し出て認められた場合、申請した日から1年以内は分割で納付できる。延滞金がかかるが一般的な滞納より減額される。

 新型コロナウイルス感染症の拡大で観光業や小売り、飲食店など幅広い業種が打撃を受けている。年金事務所には「売り上げが減り、保険料の支払いが難しくなっている」「分割できないか」といった相談が相次いでいる。(共同)