Tuesday, September 27, 2016 5:51 PM

ペレス氏に「生命の危険」 イスラエル、親族が病院に

 脳卒中で搬送され、27日に容体が急変したノーベル平和賞受賞者のイスラエルのペレス前大統領(93)の病状について、中部テルアビブ郊外にある入院先の広報担当者は同日、「深刻な生命の危険がある」と明らかにした。ペレス氏の容体悪化を受け、親族が病院に集まっているという。ロイター通信が伝えた。

 ペレス氏は13日に緊急入院した。容体は「深刻だが安定している」とされていたが、治療に当たる医師は27日、呼吸や腎臓の機能が低下しており「非常に厳しい状態」と説明した。入院先の広報担当者も、時間とともに病状が改善せず「(回復の)希望は少なくなっている」との見方を示した。

 ペレス氏は国防相や外相、首相などを歴任。1993年にパレスチナ側との暫定自治宣言(オスロ合意)調印を実現させ、94年にノーベル平和賞を受賞。2007年から14年まで大統領を務めた。今年1月に2度、いずれも胸の痛みを訴えて入院するなど、最近は健康が不安視されていた。(共同)