Friday, March 20, 2020 10:21 AM

米、戦争犯罪捜査で制裁も 国際司法裁「脅迫」と批判

 【ブリュッセル共同】ポンペオ米国務長官は20日までに、アフガニスタン戦争に従事した米兵らの戦争犯罪の正式捜査を承認した国際刑事裁判所(ICC)に反発、捜査責任者やその家族に制裁を科す構えを示した。ICCはポンペオ氏の表明後の19日に声明を出し、「脅迫」だと批判、「われわれは世界で最も重大な犯罪が罰せられない状況と闘う」と強調した。

 ポンペオ氏は17日の記者会見で、米兵への捜査は「偏向」していると主張した。「米入国を望んでいるかもしれない捜査責任者とその家族を特定したい」とも述べ、入国拒否などを示唆した。

 ICC上訴部門は5日、予審判事部が昨年4月に退けた正式捜査を一転認めた。予備的捜査を行ったベンスダ主任検察官は、米兵や米中央情報局(CIA)要員が2000年代前半、アフガン戦争で拷問やレイプなどの戦争犯罪を行った疑いが強いとみている。