Wednesday, April 01, 2020 10:01 AM

都の屋内禁煙、静かに開始 飲食店、コロナで客少なく

 屋内を広く禁煙とする改正健康増進法が施行された1日、東京都内でさらに厳しい受動喫煙防止条例が完全施行された。従業員がいる店は客席面積にかかわらず屋内は原則禁煙。当初今年7月の開幕予定だった東京五輪・パラリンピックに合わせて段階的に施行されたが、新型コロナウイルスの感染拡大で五輪自体が延期に。啓発活動もままならず静かに始まった。

 改正健康増進法では客席面積100平方メートル以下かつ資本金5000万円以下の既存店は禁煙の対象外。都の条例は、店の規模にかかわらず従業員がいれば禁煙となり、対象は都内の飲食店の約84%に当たる約13万店に上る。喫煙は煙が流れ出ないように設計された専用室でしかできず、設置する場合に400万円を上限に費用を一部助成。条例違反の事業者には罰則として5万円以下の過料が科される。

 品川区の「カフェ・ド・キネマ」は2月上旬、8人程度が入れる喫煙室を設けた。以前は分煙で、20席分あった喫煙スペースは狭くなった形だが、オーナーの石田陽一郎さんは「喫煙者からも、気兼ねなく利用できるようになったと評判が良い」と話す。1日も「店内で喫煙できるか」と問い合わせ電話が相次いだ。(共同)