Friday, April 03, 2020 9:49 AM

ネット授業も利用自由に 著作物、コロナ拡大受け

 インターネットを通じた授業でも、著作権者の許可なく自由に著作物を利用できるようにするため、文化庁が新制度の運用を月内に始める方針を固めたことが3日、分かった。新型コロナウイルスの感染拡大で大学を中心にオンライン授業が広がる見通しで、当初の予定を1年前倒しする。利用に伴う補償金は、2020年度は免除する方向で関係団体が検討している。

 現状では無許可利用できるのは実際に対面しての授業などに限られ、オンライン授業で教科書の一部を映したり、予習用に参考資料をメールで事前送信したりする場合、そのたびに著作権者の許可が必要となる。手続きも煩雑で、教育現場の負担となっている。

 そのため18年の著作権法改正で、オンライン授業でも許可なしで著作物を利用できる制度を創設。市区町村の教育委員会や学校法人などが一定の補償金を支払えば、教材をネットで送受信できるようにした。(共同)