Friday, April 03, 2020 9:52 AM

北朝鮮労働者の送還督促を 米など要求、中露が反対

 【ニューヨーク共同】国連安全保障理事会理事国の米国など4カ国が、北朝鮮制裁決議に従い、国連加盟国に国内の北朝鮮出稼ぎ労働者を強制送還するよう促すことを安保理北朝鮮制裁委員会に求めたことが分かった。だが同じく理事国の中国とロシアが反対し、制裁委は督促できない状態になっている。安保理外交筋が2日明らかにした。

 強制送還は、核・ミサイル開発を進める北朝鮮の外貨獲得手段を遮断する措置。米国などは制裁履行の徹底を繰り返し訴えているが、中露は制裁の緩和を主張し、亀裂が深まっている。

 2017年の安保理決議は国連加盟193カ国に、北朝鮮労働者を昨年12月までに強制送還し、今年3月22日までに制裁委に報告するよう義務付けた。だが外交筋によると、期限内に報告したのは50カ国余りで、制裁履行は徹底されていない。