Monday, April 13, 2020 10:38 AM

障害団体「命の選別」懸念 新型コロナ、呼吸器不足

 新型コロナウイルスの感染拡大で、不足する人工呼吸器を誰に優先使用するべきかという議論が日本で始まっているとして、障害者団体などが13日までに、障害を理由とした「命の選別」を行わないよう求める安倍晋三首相宛ての要望書を提出した。海外では実際に選別が行われており「優生思想につながる」と訴えている。

 11日付で、さまざまな障害者団体で構成する「DPI日本会議」や難病患者らでつくる「ALS/MNDサポートセンターさくら会」などが名を連ねた。

 要望書では、ニューヨークなどで「現場の医療スタッフの判断で、高齢者や重度障害者に呼吸器を装着せず、高齢者の呼吸器を外してより若い人に付け直すことが起きている」と指摘。「日本でも医療従事者の間で『誰に呼吸器を配分すべきか』というルール作りの議論が始まっている」と危機感を示した。(共同)